OWON PDS5022Sの電源故障 [修理]
数ヶ月前にオシロスコープが故障し、電源が入らないことに気がつきました。忙しい日々が続いてましたので、故障したまましばらく放置していましたが、作業時間が少しだけ取れるようになったのでオシロスコープの修理にチャレンジしました。今回の修理内容はgoogleで検索しても見つからなかったので、修理のメモ書きを公開いたします。
故障したのは、OWON社のオシロスコープPDS5022Sです。2chで25MHzの帯域、見づらいSTN液晶ですが、2007年ごろ秋月電子で当時としては破格値の39800円で販売されていました。2008年ぐらいに値下がりし、現在はTFT液晶の同等品が31,000円で購入できます。2007年に初期バージョンを１台購入し、その後にmenuボタンの一部が赤、青、黄色に変更されたバージョンを2008年に１台購入しました。
ご参考： スタパブログ： 激安オシロスコープ購入
http://bb.watch.impress.co.jp/stapa_blog/archives/2007/10/post_157.html
今回の修理品は2007年に購入した初期バージョン(menuボタンが全て白)です。症状は電源スイッチを押しても液晶画面が定期的に一瞬だけ点灯するだけで、電源が故障しているように思えます。結論を先に書くと、やはり電源が故障しており、スイッチング電源の２次側の1000uF、耐圧16Vの電解コンデンサを５本交換して無事に修理が完了しました。
オシロスコープの修理というよりも、スイッチング電源の修理です。修理してわかったのはスイッチング電源の出力は+8.6Vと-8.6Vの２系統であり、オシロスコープのメイン基板に２系統供給されてました。液晶パネルのCCFLのインバータ回路の供給は+8.6Vだけの１系統でした。
下記の写真は修理後の写真で、手前の５本の電解コンデンサが取り外したものです。
スイッチング電源の基板にたどり着くまでには、少し大変です。
手順１ オシロスコープのハンドルをマイナスドライバーで取り外し、ハンドルの根元のネジ１本と、もう１本別のネジを取り外します。
手順２ 液晶画面側(操作面側)を外すために、内部の各種接続ケーブルを外します。(menuボタンの一部が赤、青、黄色に変更された2008年のバージョンは接続ケーブルが１本多いです。コネクタは2007年と2008年のそれぞれのバージョンに互換がありましたので、今回はスイッチング電源単体の故障であると断定できました。)
手順３ 液晶パネルのCCFL用のインバータカード(白とピンクの接続ケーブルコネクタがあるサブ基板)のネジを２か所外し、インバータカードを取り外します。
手順４ スイッチング電源は金属でシールドされており、しかも２か所はんだ付けされていますので、70W程度のはんだごてとはんだ吸い取り線を使って、金属のシールドを取り外します。はんだは１０秒ぐらいはんだごてを当てると溶け始めます。
下記は手順４まで作業を進めた写真です。
スイッチング基板の二次側を見ると1000uF、耐圧16Vの電解コンデンサが5本ありますが、その内1本が少しだけ膨らんでました。スイッチング基板を丹念に目視しましたが、基板上のその他の電子部品は、膨らんでいたり、焦げていたりなどは見つかりませんでした。
スイッチング基板だけを取り外して、出力電圧をテスタで見ましたが、数百mVの値をふらついています。１分ぐらい電源をいれたところ、「ボン」という音が聞こえたので、あわてて電源を切りました。電解コンデンサからガスが出たのではないかと思います。
とりあえず、二次側の電源コンデンサ５本を交換することにしました。オリジナルは1000uF、耐圧16Vですが、手持ちの関係で1500uF、耐圧16Vです。交換後、出力電圧を測ると、メイン基板につながっているCN51は+8.6Vと-8.6Vがそれぞれ安定出力されています。インバーターカードにつながっているCN52は+8.6Vが出力されています。
下記は、CN51とCN52のピンアサインと修理後の出力電圧のメモの写真です。
仮に組み立てて、オシロスコープの電源が入るようになりました。組立後に2chのプローブにテスト信号を入れて、正常に波形や計測値が表示されるようになりました。修理が無事に完了しました。
故障したのは、OWON社のオシロスコープPDS5022Sです。2chで25MHzの帯域、見づらいSTN液晶ですが、2007年ごろ秋月電子で当時としては破格値の39800円で販売されていました。2008年ぐらいに値下がりし、現在はTFT液晶の同等品が31,000円で購入できます。2007年に初期バージョンを１台購入し、その後にmenuボタンの一部が赤、青、黄色に変更されたバージョンを2008年に１台購入しました。
ご参考： スタパブログ： 激安オシロスコープ購入
http://bb.watch.impress.co.jp/stapa_blog/archives/2007/10/post_157.html
今回の修理品は2007年に購入した初期バージョン(menuボタンが全て白)です。症状は電源スイッチを押しても液晶画面が定期的に一瞬だけ点灯するだけで、電源が故障しているように思えます。結論を先に書くと、やはり電源が故障しており、スイッチング電源の２次側の1000uF、耐圧16Vの電解コンデンサを５本交換して無事に修理が完了しました。
オシロスコープの修理というよりも、スイッチング電源の修理です。修理してわかったのはスイッチング電源の出力は+8.6Vと-8.6Vの２系統であり、オシロスコープのメイン基板に２系統供給されてました。液晶パネルのCCFLのインバータ回路の供給は+8.6Vだけの１系統でした。
下記の写真は修理後の写真で、手前の５本の電解コンデンサが取り外したものです。
スイッチング電源の基板にたどり着くまでには、少し大変です。
手順１ オシロスコープのハンドルをマイナスドライバーで取り外し、ハンドルの根元のネジ１本と、もう１本別のネジを取り外します。
手順２ 液晶画面側(操作面側)を外すために、内部の各種接続ケーブルを外します。(menuボタンの一部が赤、青、黄色に変更された2008年のバージョンは接続ケーブルが１本多いです。コネクタは2007年と2008年のそれぞれのバージョンに互換がありましたので、今回はスイッチング電源単体の故障であると断定できました。)
手順３ 液晶パネルのCCFL用のインバータカード(白とピンクの接続ケーブルコネクタがあるサブ基板)のネジを２か所外し、インバータカードを取り外します。
手順４ スイッチング電源は金属でシールドされており、しかも２か所はんだ付けされていますので、70W程度のはんだごてとはんだ吸い取り線を使って、金属のシールドを取り外します。はんだは１０秒ぐらいはんだごてを当てると溶け始めます。
下記は手順４まで作業を進めた写真です。
スイッチング基板の二次側を見ると1000uF、耐圧16Vの電解コンデンサが5本ありますが、その内1本が少しだけ膨らんでました。スイッチング基板を丹念に目視しましたが、基板上のその他の電子部品は、膨らんでいたり、焦げていたりなどは見つかりませんでした。
スイッチング基板だけを取り外して、出力電圧をテスタで見ましたが、数百mVの値をふらついています。１分ぐらい電源をいれたところ、「ボン」という音が聞こえたので、あわてて電源を切りました。電解コンデンサからガスが出たのではないかと思います。
とりあえず、二次側の電源コンデンサ５本を交換することにしました。オリジナルは1000uF、耐圧16Vですが、手持ちの関係で1500uF、耐圧16Vです。交換後、出力電圧を測ると、メイン基板につながっているCN51は+8.6Vと-8.6Vがそれぞれ安定出力されています。インバーターカードにつながっているCN52は+8.6Vが出力されています。
下記は、CN51とCN52のピンアサインと修理後の出力電圧のメモの写真です。
仮に組み立てて、オシロスコープの電源が入るようになりました。組立後に2chのプローブにテスト信号を入れて、正常に波形や計測値が表示されるようになりました。修理が無事に完了しました。
2013-01-12 10:52
nice!(0)
コメント(5)
トラックバック(0)
CRTが2分で見えなくなる現象発生しました。
電源基盤の電界ｺﾝﾃﾞﾝｻ1000μ16V3個交換修理後、正常動作しました。
by OKUZOUCHAN (2015-02-11 15:19)
<a href=https://megaremont.pro/orel-restavratsiya-vann>お風呂の修復</a>
by Dennyzen (2020-11-11 15:19)
<a href=https://drawing-portal.com>デザインサイト</a>
by RufusJof (2021-01-31 23:28)
Приватные <a href=https://proxyspace.seo-hunter.com/mobile-proxies/kazan/> мобильные прокси для Facebook </a> динамические
by Kedog (2021-06-19 07:26)
Индивидуальные <a href=https://proxyspace.seo-hunter.com/mobile-proxies/kazan/> IPv4 прокси для работы Вконтакте и социальных сетях </a> динамические
by Kedog (2021-06-19 14:00)